昨年2023のカープの数字回り、個人成績を振り返っておこうと思います。
2022シーズンの記事はこちら↓
2023/1/31 昨年2022シーズン カープのチーム成績と個人成績 - 埼玉より鯉をこめて!カープ応援ブログ (hatenablog.com)
さて2023年、カープはセリーグ2位となりました。74勝65敗4分、勝率.532、貯金9。
■カープの対戦チーム別の勝敗(2023)
阪神: 9勝15敗1分 ▲6
横浜: 14勝10敗1分 〇4
巨人: 17勝8敗 〇9
ヤクルト: 13勝11敗1分 〇2
中日: 12勝12敗1分 0
交流戦: 9勝9敗 0
交流戦は2021年が借金9、2022年が借金8だったので、2023は5割で終えたのは大きかった。そしてここ2年はヤクルト戦と交流戦で借金をつくっていましたが、その課題はクリア。
阪神に負け越したということで、3年連続で優勝チームに借金を背負わされた形になりましたが、それは当然と言えるかもしれません。ともに借金26の5位ヤクルトと6位中日との2チームとの試合で合わせて貯金を2つしかつくれなかったのは、課題かもしれません。
得点: 5位
失点: 5位
本塁打:4位
盗塁: 2位
打率: 4位
防御率:4位
失策: 5位
項目別にみると、盗塁の2位以外は4位か5位。この数字でよく2位になれたものです。
一因としては、9月以降のスタミナ切れが考えられます。
8月末時点では427得点、420失点と得点が失点を上回り、防御率2位、貯金14という素晴らしい成績でした。
・8月末時点のカープ各項目のセリーグ内順位(チームによって消化試合数は違う)
得点: 4位
失点: 4位
本塁打:3位
盗塁: 1位
打率: 4位
防御率:2位
失策: 4位
しかし9月以降は9勝14敗、得点66、失点88と大きく数字を落とし、防御率は4位に落ちました。さらに失策も9月以降21失策と一気に増えて5位に落ちました。8月までの好成績で貯金をつくり、9月は成績を落としながらも何とか2位を死守したという感じでしょうか。
また、8月までは3点以上点差のついた試合は25勝23敗と勝ち越していたのに、9月以降は2勝7敗と大敗することが多くなりました。点差別のカープの成績を見ると、
1点差の試合:26勝22敗
2点差の試合:21勝14敗
3点差以上の試合:27勝29敗
2点差以内の試合であれば47勝36敗、3点差以上の試合になると27勝29敗と2点差以内の試合に強かったことが分かります。やはり8月末まで防御率2位と接戦の試合で投手陣が踏ん張っていたことや足を使った積極的な作戦、勝負強さなどが好成績につながっていたのではないでしょうか。
項目別の2021→2022→2023の順位の推移をみると、
得点: 3位 →2位 →5位
失点: 5位 →4位 →5位
本塁打: 4位 →4位 →4位
盗塁: 3位 →6位 →2位
打率: 1位 →1位 →4位
防御率: 5位 →5位 →4位
失策: 5位 →4位 →5位
2年連続で素晴らしい成績だった得点も打率も2023年は5位、4位と低迷。明らかに改善されたのは6位から2位に上がった盗塁のみ。この成績でなぜ2位になれたのか?
細かくみると、失点に関しては5位とは言え、1位阪神424、2位横浜496、3位中日498、4位巨人507、5位カープ508、6位ヤクルト567と、2位から5位まで12点とほとんど差がありませんでした。
打率についても、1位巨人.252、2位阪神と横浜.247、4位カープ.246と2位、3位、4位はほぼ並んでいました。
失点と打率は2位と同等くらい、8月末までは防御率も2位で貯金を貯めていたと考えれば、各項目の順位ほど悪い内容ではなかったと言えるかもしれません。
それと、2023の得点圏打率は、横浜.273、阪神.268、カープ.257とカープは3位で、上記の通り2点差以内の試合に強かったことは、ベンチの作戦や打線の勝負強さ、投手陣の踏ん張りによって接戦を制することが出来たことが大きかったのかもしれません。
9月以降は借金5と失速したので、今年は選手のスタミナUP、あるいは調子の落ちた選手をカバーできる選手を増やすことで終盤の失速を防げれば、さらに好成績を残せるかもしれません。
今年の去年からの変化としては、西川がいなくなり、外国人打者、投手が大きく入れ替わったことが大きいです。西川の穴を末包、田村ほか、どの選手がどうカバーするか。
末包は昨年後半の調子を1年通して発揮すればホームラン20~30本は行く計算になります。田村は打数は22と少ないものの打率.364と高打率をマーク、これを1年続けろというのは乱暴すぎますが、期待感はかなり高いです。この二人は今年の飛躍がかなり期待されます。
さらに新外国人のレイノルズ、シャイナーがどこまで活躍するか。ここで得点や本塁打の成績は大きく変化しそうです。個人的には林や中村貴ほか、さらに若手に開花してほしいところもありますが。
投手陣もターリーとアンダーソンが抜けてハーン、ハッチが入ってどうなるか。さらにドラフトなどで入った新戦力がどれだけ活躍できるか。今年もキャンプでどんな感じになっていくのか、見守りたいと思います。
さて、カープ選手の個人成績についても振り返ってみます。
打撃に関するデータから。
まずは打率。規定打席に到達したのはカープは4人。打率でセリーグ2位の西川が.305、13位秋山.274、15位坂倉.266、19位菊池.258。
規定打席到達&3割を絶対達成してほしいと去年書いていた西川は見事達成してくれましたが、FAでオリックスに移籍。秋山は序盤しばらく打率4割以上をキープして絶好調でしたが、途中から失速。得点圏打率は規定打席到達者の中ではセリーグ4位と実力は示したものの、今年は規定打席到達&打率3割は必ず達成してほしい。坂倉は2021に.315打っていたので、今年は3割キャッチャーを目指してほしい。
規定打席未到達では野間が.286、小園も.286、堂林が.273、末包が.273。野間はケガで出場できない時期もあり、小園は前半の大不調から二軍落ちしていた時期もあり、規定打席には到達せず。この二人は得点圏打率も高く、とても頼りになりました。今年は規定打席&3割を目指してほしいです。
堂林は打率、OPSともになかなかの数字で、ここぞというところでの一打もあり、さらなる覚醒に期待。そして末包は打数は少ないものの、OPSも得点圏打率も高く、今年は1年通して爆発してほしい。
松山は代打の神様といった存在でとても頼りになりましたが、スタメンのときももっと打って欲しかった。田中広輔は数字としては寂しいですが、いいところで活躍してくれた印象は残っています。
マクブルームは2年目でここまで成績が落ちると思いませんでした。デビッドソンはチーム1ホームランを打ってくれましたが、打率.210、得点圏打率.136はちょっと厳しかった・・。
矢野は守備は素晴らしいので、やはり打力の向上が鍵でしょう。
ホームランは、デビッドソンがセリーグ9位の19本でカープではトップ。堂林、坂倉12本、末包11本、西川9本と続きました。去年に続き少ない上に、デビッドソンも抜けるので、新外国人と末包の覚醒に期待でしょうか。去年も書いていましたが、個人的には林が20本くらい打ってほしいのですが・・。
盗塁は、羽月がセリーグ4位の14盗塁。
阪神は、セリーグ1位近本が28、2位中野が20と、この二人で48盗塁していますが、チーム全体では阪神79盗塁、カープ78盗塁と1盗塁差。カープは小園、秋山、上本が8盗塁、西川、菊池、矢野が7盗塁とチーム全体で走っていました。
全体の数字を見ると、盗塁数UPが得点力UPにつながっているようには見えませんが、接戦の試合で盗塁したから点が取れたという場面も何度もあったと思うので、カープが接戦に強かった一因になっているかもしれません。いずれにせよ、新井監督になって勝負所で走ったり積極的な采配に何度も興奮させられたのは事実ですので、今年も盗塁を含めた積極采配に期待します。
続いて投手関係のデータ。
規定投球回数に到達した投手は、九里と床田の2人。防御率は床田がセリーグ3位の2.19、九里が7位の2.53。勝ち数は床田がセリーグ4位の11勝7敗、九里がセリーグ11位の8勝8敗。
森下は、右ひじ手術の影響で出遅れて規定投球回数には到達しませんでしたが、防御率3.01、セリーグ10位の9勝6敗と、床田と左右のエースという感じでした。
今年も床田、森下、九里、大瀬良の4人を中心に先発ローテーションを回すと思われますが、大瀬良は2年連続負け越しと期待に応えられなかったので、今年こそは復活してほしいものです。10月に右ひじの手術を受けているので、開幕に合わせてうまく調整できるでしょうか。
森や野村は5回くらいまで試合をつくるという形で貢献しました。野村は今年も同様の使い方になるかもしれませんが、森は完投出来る先発投手になってほしい。そして遠藤と玉村はもっとやれるはず。さらに新戦力や他の選手がどれだけ先発ローテーションに入ってくるでしょうか。
リリーフ陣では、栗林がWBCの影響もあり前半不調だったところ、矢崎がよくカバーして抑えをしてくれました。栗林は3年連続30セーブは出来ませんでしたが、後半さすがのピッチングをして18セーブ、矢崎も24セーブとしっかり抑えてくれました。
そして2023は何といっても島内の覚醒が大きかった。42ホールドポイントで最優秀中継ぎ投手となり、リードしていれば島内が抑えにつないでくれるという状況だったのが2点差以内のゲームに強いカープの大きな要因になったと思います。
また、22ホールドのターリー、10ホールドの大道、7ホールドの中崎など、中盤を支えるリリーフ陣もなかなか良かったと思います。ターリー、アンダーソンが結構いい数字を残していたのに退団となってしまったので、新外国人や新戦力、成長した選手など今年は誰が投手陣を支えるでしょうか。
今年も島内、矢崎、栗林がしっかり機能すれば、かなり勝てるチームだと思います。
今年は新戦力や若手の台頭や、実績ある選手の成長や復活が必須の状況ですが、楽しみな選手はたくさんいます。今年のキャンプも楽しみです。