キャンプが始まる前に、昨年のカープの数字を振り返ってみようと思っていたら、キャンプ前日になってしまいました・・。
さて2022年、カープはセリーグ5位に終わりました。66勝74敗3分、勝率.471、借金8。
■カープの対戦チーム別の勝敗(2022)
ヤクルト: 8勝16敗1分 ▲8
横浜: 17勝8敗 〇9
阪神: 14勝9敗2分 〇5
巨人: 12勝13敗 ▲1
中日: 10勝15敗 ▲5
交流戦: 5勝13敗 ▲8
交流戦が5勝13敗と借金8なので、セリーグのみの勝敗では61勝61敗と勝率5割でした。
ヤクルトに借金8、中日に借金5、交流戦借金8に対し、横浜に貯金9、阪神に貯金5と、カードにより得意不得意がはっきり出ていました。
得点: 2位
失点: 4位
本塁打:4位
盗塁: 6位
打率: 1位
防御率:5位
失策: 4位
項目別にみると、打率や得点は上位、それ以外は概ね下位、特に盗塁6位と防御率5位がやはり大きな課題でしょう。
ちなみに1年前2021年の成績はというと、63勝68敗12分、勝率.481、借金5で4位。
■カープの対戦チーム別の勝敗2021
ヤクルト: 8勝14敗3分 ▲6
横浜: 14勝9敗2分 〇5
阪神: 12勝12敗1分 -
巨人: 12勝12敗1分 -
中日: 14勝9敗2分 〇5
交流戦: 3勝12敗3分 ▲9
借金をつくったのはヤクルト戦と交流戦のみ。2021もセリーグだけでは貯金4でした。
ここ2年の傾向からすると、2年連続で多くの借金をしたヤクルト戦と交流戦の借金をどれだけ少なくできるか、という課題があると思います。
項目別の2021→2022の順位の推移をみると、
得点: 3位 →2位
失点: 5位 →4位
本塁打: 4位 →4位
盗塁: 3位 →6位
打率: 1位 →1位
防御率: 5位 →5位
失策: 5位 →4位
打率は2年連続1位と素晴らしい成績。得点も3位から2位と良い成績です。
課題は3位から6位に落ちた盗塁数、2年連続5位の防御率、低迷が続く失点、失策、本塁打数と多いです。
盗塁数については、新井監督が走る野球の復活を掲げているので、期待しています。
防御率の部分は、新外国人はいないので、ドラフトで獲得した新人と、若手の成長、実績組の復活など、今後のトレーニングや調整、起用法などを見守っていく感じでしょうか。
失策については新井監督に変わって練習量が増えるのか、新コーチ陣の力によってどれだけ少なく出来るのかが見どころ。防御率と失策数が改善されれば失点も改善されるはず。
本塁打数については、デビッドソンの加入や各メンバーのレベルアップで増やすことが出来るのか。
明日からのキャンプでどんな感じになっていくのか、見守りたいと思います。
さて、カープ選手の個人成績についても振り返ってみます。
打撃に関するデータから。
まずは打率。規定打席に到達したのはカープは4人。打率でセリーグ9位の坂倉が.288、14位マクブルーム.272、18位小園.266、20位菊池.262。坂倉、マクブルームは最後ちょっと失速した感じなのでもう少し高い打率が狙えると思います。小園、菊池も過去実績からもっと行けるはず。
規定打席未到達では西川が.315、野間が.312、上本が.307、この3人は300打席を超えているので立派な数字ですが、特に西川は今年規定打席到達&3割は絶対達成してほしいですね。ケガさえなければ行けると思うのですが・・。途中加入の秋山は.265でしたが最後体調を崩して打率を落としたので、今年はもっと行けるでしょう。會澤が.207、松山が.217と低迷したのは想定外、堂林も.243と打率は今一でした。
得点圏打率で見て行くと、秋山が.400、西川が.380、上本が.358、菊池が.340、野間が.322、マクブルームが.317となかなかにいい数字で、得点力につながったのではないでしょうか。規定打席到達者の中で菊池は村上に続くセリーグ2位、マクブルームも4位と優秀です。松山.302、堂林.286、會澤.256と、この3人も得点圏では通算打率より高かったです。坂倉は.287と通算打率とほぼ同じでしたが、小園は.208と低かったので、今年は勝負強い打撃を目指してほしいですね。
ホームランは、マクブルームがセリーグ13位の17本でカープではトップ。坂倉16本、西川10本、堂林8本、小園7本、菊池6本と続きました。これはちょっと少ないですね。上位4人を足しても村上の56本に届きませんでした。マクブルーム、坂倉、西川は20本以上打ってほしいし、デビッドソンの加入もあるので今年はもっと行けるか。個人的には林が20本くらい打ってほしいのですが・・。
打点は、マクブルームがセリーグ6位の74、坂倉が9位で68、西川は17位の53、菊池が23位の45、小園が26位の38と続く。菊池と小園の差は勝負強さか。
盗塁は、セリーグ14位の野間が7でトップ。続いて26位の曽根が4。あまりにも少なすぎました。カープの機動力野球を取り戻せるのか、今年どうテコ入れして行くのか。
ちなみに、犠打数では菊池がセリーグ断トツ1位の32。送りバントの名手ぶりは健在でした。
続いて投手関係のデータ。
規定投球回数に到達した投手は、森下のみ。防御率はセリーグ9位の3.17、勝ち数はセリーグ5位の10勝8敗。
床田は勝ち数13位の8勝6敗、防御率2.84と頑張りましたが、途中ケガで離脱したのが痛かった。床田と勝ち数は同じ大瀬良は途中調子を落とし8勝9敗で防御率4.72、九里が6勝9敗で防御率3.33、とこの二人が前年から成績を落としたのも痛かった。
森下、床田、大瀬良、九里は今年もしっかり先発ローテを回してほしいところですが、ケガや調子から絶対的な存在はいないので、遠藤、アンダーソン、玉村、森や新戦力など、誰が先発ローテーションに入ってくるかキャンプでの調子に注目です。
リリーフ陣では、抑えの栗林はセリーグ5位の31セーブ、防御率1.49と素晴らしい成績でした。セーブ数ではマルティネス39、マクガフ38、山崎37、大勢37に負けましたが、各チームの抑えの中では防御率3位、被本塁打0はもちろん1位、奪三振率1位、被打率1位、WHIP3位と文句のない内容でした。
その他リリーフ陣では、ホールド数セリーグ8位で24ホールドの森浦が防御率3.30、17ホールドで12位の矢崎は防御率1.82と活躍してくれました。18位のターリーが14ホールドで防御率3.11、同じく14ホールドのケムナが防御率3.20と頑張りましたが、この二人は打たれた印象の方が強い・・。
横浜の伊勢とエスコバーが70以上登板しているのは投げすぎに思えますが、湯浅が43ホールド、ロドリゲスが39ホールドしていたことを思えば、やはり栗林までつなぐ役割のリリーフ陣の数字は弱いと言わざるを得ません。
矢崎はシーズン終盤には完全に信頼出来るピッチャーになっていたので、今年はスタートから完璧なセットアッパーとして活躍してほしいです。このあたりの投手陣の整備、起用もキャンプの内容をみてという感じになってくるでしょう。
新戦力や若手の台頭、実績ある選手の成長や復活、さらにはどのような練習と方針で今年のカープの戦力がどうなっていくのか、明日からのキャンプに注目です。